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第40回 尿由来のクローンマウスと宇宙由来の宇宙マウス

第40回動物生命科学研究センター学術講演会を、下記の通り開催致します。

貴講座の皆様方へお知らせいただきますようによろしくお願いいたします。

 

                 記

 

■ 演 題:尿由来のクローンマウスと宇宙由来の宇宙マウス   

 

■  演 者:若山 照彦 先生(山梨大学生命環境学部生命工学科 発生工学研究センター)

 

■ 日 時:平成30年1月18日(木)    17:00〜

 

■ 場 所:基礎研究棟2階 教職員ロビー

 

 

<講演要旨>

 我々は未来の食糧生産に不可欠であるクローン技術や絶滅動物の復活の可能性、あるいは宇宙ステーションやスペースコロニーで家畜の生産が可能なのかを調べる、まるでSFのような研究を本気で行っている。クローン技術は、最初の成功例からすでに20年が経過したが、いまだに初期化のメカニズムはわかっておらず、成功率は非常に低い。我々の研究室では、先の見えない成功率の改善は(細々と続けはするものの)期待せず、応用研究にも力を入れている。その1つが絶滅動物の復活や絶滅危惧種の救済である。絶滅危惧種はまだ生存個体がいるが、傷つけて細胞を採取することは出来ない。そこで尿に含まれる膀胱壁や尿管由来の細胞を利用して、マウスを全く傷つけずに細胞を採取しクローン個体を作ることを試みた(Mizutani et al., Scientific Reports 2016 Apr 1;6:23808)。一方、2014年に宇宙ステーションへ打ち上げたマウスの凍結乾燥精子が、宇宙ステーションで宇宙放射線に9か月および3年間曝された後で地上に回収された。宇宙ステーション内の被ばく量は地上の100倍以上だった。現在これらの精子からマウスを作出し、精子DNAのダメージや出産率、ミューテーションの有無などを調べている(Wakayama et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2017 May 22. pii: 201701425)。再来年には6年保存の精子が回収される予定である。本講演では、これらの結果に加えて我々が行っているSF的な研究について紹介する。

 

■ 本講演は大学院の医学総合研究特論の一環として認定されています。